口呼吸について
2022年10月26日
皆さんこんにちは、歯科医師の菅原です。
皆さん口呼吸って知っていますか?
「うちの子常に口を開けているんですよ」
「鼻が詰まって口でしか息が出来ないんです」
など親御さんから質問される事があります。
この様な兆候があるお子さんは口で息している可能性があります。
口で呼吸を行っているとどうなってしまうかと言うと、有名なのは風邪やウイルスなどにかかりやすくなります。
なぜかと言うと、お鼻の中は鼻毛やそれより細かい繊毛でウイルスや細菌をブロックし、また粘膜によりウイルスや細菌を絡め取り痰などで排出したり胃酸で無毒化します。
また鼻腔内を通ることで湿気を空気に与えることができ、湿気に弱い細菌やウイルスをブロックする事ができます。今流行りのコロナにも強くなります。
次に口呼吸に比べると鼻呼吸の方が体内に酸素を取り込む量を増やす事ができます。
体内の酸素の量を増やすことによって体の代謝をあげて痩せやすくなったり、睡眠の質がよくなり目覚めが良くなったり、ホルモンのバランスが整い成長などを促進したりと良いことが多いです。
ただ単にお鼻で呼吸しなさいと言うのは簡単ですが、そんなに簡単に出来る訳ではありません。
様々なステップがあります。このステップを教え、解決し、正しい鼻呼吸をできる様にするのが当院で行っている予防矯正の目的の1つです。
当院では予防矯正を通じてお子さんの成長や発育を手助けしています。
様々な装置はもちろん、アクティビティーと言われる運動を組み合わせることによって、しっかり鼻で呼吸ができる様にサポートしていきます。
何か質問があれば遠慮なくしてください。
舌小帯短縮症
2022年10月7日
こんにちは、歯科医師の今野です。
この頃、お子さんの話し方についてのご相談が増えてきました。
「舌っ足らずな話し方で」
「滑舌が悪くて」
「赤ちゃん言葉が抜けなくて」
などなど。
原因としては舌の筋力や動かし方といった機能的な問題もあります。
その場合は舌の筋力トレーニングや舌の使い方を学んでもらうというようなアクティビティを行いますが、器質的な原因もあります。
その原因のひとつが「舌小帯短縮症」です。
「舌小帯短縮症」とは、舌の裏側にあるスジのような組織が舌の先から歯茎の方に伸びているため、舌の動きが制限されてしまう先天性の異常です。
それにより赤ちゃんの時期に哺乳が難しかったり、3~5歳になっても発音がはっきりしなかったりします。
お家で確認する方法としては、舌を「あっかんべー」と前に突き出してもらった時に舌先がハート型になる状態です。
治療法は、「舌小帯切除術」といって、局所麻酔を使って、レーザーやメスで行います。
舌小帯が短いことにより、舌の動きが制限されると、滑舌が悪くなったり、食事しにくかったり、舌を上に持ち上げられないので歯並びや嚙み合わせが悪くなる原因にもなります。
それを治療するものです。
手術後は再癒着防止のために舌の体操を行う必要があります。
気になることがありましたらお気軽にご相談ください。
インプラントとMRI|伊勢崎市の歯科医院
2022年9月1日
こんにちは、歯科医師の今野です。
患者さんによく聞かれることのひとつに
「インプラントしててもMRIは受けられますか?」
というご質問があります。
結論から言うと、インプラント治療を受けてもMRI検査は受けられます。
そもそもMRI検査とはどういうものかご存知でしょうか。
MRI検査とは、強力な磁力と電波によって発生する磁場を利用して、内臓の画像を撮影するものです。
撮影する際、金属類を身に着けているとMRIの撮影に悪影響が出るため、持ち物やアクセサリー類などの金属はすべて外してから撮影します。
また、ペースメーカーや人工内耳といった金属製の医療機器を体内に埋め込んでいる場合、MRIは受けられません。
一方、多くの歯科医院で使用されているインプラントは、磁力を持たない「チタン」製のものですので、発熱したり、大きく画像を乱してしまうこともありません。
当院で使用しているインプラントもチタン製のものです。
ただし、歯科医院によってはチタン以外の磁力に反応する金属を使用しているところもありますので、検査前にはインプラント治療を行った歯科医院で確認が必要です。
また、例外として「磁性アタッチメント」を用いた「インプラントオーバーデンチャー」と呼ばれる「取り外し式の入れ歯」を入れている場合は、インプラントに入れ歯とくっつけるための磁石を埋め込んでいることもあるため、MRIは受けられません。
もしも心当たりのある場合は、必ず治療を行った歯科医院で確認しましょう。
大多数のインプラントであればまず問題なくMRI検査を受けられますが、一部のインプラントはMRIを受けられないものもあります。
当院で使用しているインプラントはチタン製のものですので安心して検査を受けられます。
何か気になることがあればお気軽にお問い合わせください。
ダイエットと歯科
2022年7月24日
皆様こんにちは、歯科医師の澤野です。
皆様いかがお過ごしでしょうか?お家時間が増えて体重増えちゃった・・という方多いのでは?
今回はダイエットと歯科の関係に関してお話したいと思います。
ポイントは「咀嚼」です。良く噛むことはダイエットにつながるとどこかで聞いた事があるのではないでしょうか?今回はそれがなぜなのかを解説していきたいと思います。
① 食べ過ぎを防ぐことができる
食べた物が消化吸収されて血糖値が上がると、インシュリンが分泌されます。満腹中枢がインシュリンを感じると、我々はお腹がいっぱいだと感じ、食べるのをやめます。
つまり、早食いの人は血糖値が上がる前に多くの量を食べてしまうのでカロリーオーバーになるわけです。
また、食後は身体ぽかぽかしませんか?あれは身体がカロリーを消費しているからです。
良く噛むことでこの食後の消費カロリーを上げる事が出来ると言われています。
② 内臓脂肪を分解できる
食べ物を良く噛むと、その刺激情報によってヒスタミンという物質が出ます。
この物質は内臓脂肪の分解を促し、またその合成を阻害する事が分かっています。なので、よく噛む事によって脂肪が蓄積しにくくなります。
③ フェイスラインを引き締める事が出来る
これは皆様のご想像の通りだと思いますが、よく噛むことでお顔の筋肉を鍛える事が出来ます。
そうする事で、二重顎やたるみを防止する事が出来るのです。
良く噛むためには、まず噛んだ時に痛みが無い事が重要です。
その為にはお口の中を虫歯や歯周病がなく健康な状態に保つ事、歯並びを整えて、顎や特定の歯に力がかからないようにしておく事が求められます。私たちは皆様のお口の中全体を診て、治療プランを立てます。
全身の健康と美しさを保つためにもお口の状況から改善していきましょう!
ご相談をお待ちしております。
更年期のお口の変化|更年期のお口の変化
2022年7月11日
こんにちは。歯科医師の澤野です。
少しずつあたたかくなってきましたね。皆様いかがお過ごしでしょうか。体調を崩したりなさらないようご自愛下さいね。
さて、今回は更年期のお口の変化に関してお話したいと思います。
更年期は女性ホルモンが減少するため、下記のような口腔内症状が現れやすくなります。
① ドライマウス
ドライマウス(口腔乾燥症)になると唾液の分泌量が減り、口の中が乾く、ねばつく、ひりひりするなどの症状が出ます。
また、味が良くわからなくなったり、口臭が強くなる事もあります。
ドライマウスの原因として良く知られているのは過度のストレスですが、更年期にもみられることがあります。
② 口内炎
口内炎の原因はストレス、栄養不足、誤って口の中を噛む、病気の影響など様々ですが、更年期の体調の変化に伴い出てくる事もあります。
③ 歯周病
女性ホルモンのうちエストロゲンは骨密度の低下を防ぐ働きをしています。
更年期に伴いエストロゲンが減る事によって、全身の骨密度の低下が進みます。当然歯を支える骨の密度もそれに伴い低下します。
また、エストロゲンの減少は歯周ポケットの中において炎症を引き起こす物資を作り出す為、歯周炎の進行が加速すると考えられています。
よって今まで歯周病ではなかった方でも歯周病になる事が考えられるのです。
女性はライフステージによって身体が変化していきます。
身体の変化に寄り添い、受け入れていく為にも、お口の中の検査、治療を通して口腔内の環境を整えていく事は必用だと思います。
お口の中の健康は全身の健康につながります。生き生きと毎日を過ごす為にも一緒にお口の中の健康を守っていきましょう!
子どもの歯ぎしり|伊勢崎市の歯科医院
2022年6月13日
皆さんこんにちは。歯科医師の澤野です。
さて、今回はお子さんの歯ぎしりについてお話したいと思います。
意外と多いお子さんの歯ぎしりについてのご相談。
お子さんによっては一緒に寝ているパパやママが驚くほど大きなギリギリという音を出す事も。
大人だと歯ぎしりはストレスが原因とも言われますが、子供もそうなのでしょうか。
子供の歯ぎしりは基本的には成長の過程で起こる現象です。
かみ合わせを整えようとするので起こるとも言われています。
なので、あまり心配せず、ああ、うちの子どんどん成長しているのだな。と思って見守っていただければ大丈夫です。
ただし、歯ぎしりをしていて、異常に歯がすり減っていくようだと注意が必要な事があります。
その場合、かみ合わせや歯並びに問題があるかもしれないからです。
かみ合わせ、歯並びに関しては、実は成長途中にしかできない治療もあるので、もし、気になる場合はご相談下さいね。
ちなみに大人の歯ぎしりは歯を欠けさせたり、口を大きく開けにくくしたり、肩こりの原因となったりと私達にいい影響を及ぼすことはないと考えていいでしょう。
大人の方で歯ぎしりをなさっている方は、どうぞ早めにご相談いただければと思います。
ホワイトニングについて|伊勢崎市でポリリンホワイトニング
2022年6月3日
こんにちは、歯科医師の菅原です。
今回は皆さんが気になってるホワイトニングについて話していきますね。
良く“ホワイトニングって白くなるんですか?”、“ホームホワイトニングって白くなるんですか?”、“ホワイトニングって痛いとか歯が脆くなるとか聞いたことあるんですけど本当ですか?”とか良く聞かれます。
当院ではポリリン酸ホワイトニングというのを行っています。
他のホワイトニングとどう違うのかを簡単に説明していきます。
従来のホワイトニングは薬液の成分の漂白材などの成分で白くしていました。(ホワイトニングの薬液には色々あります)この液に含まれている漂白剤などの成分で歯の水分がなくなりダメージを受けやすくなって痛みなどが出る事がありました。
また水分がが少なくなった歯はスポンジのようにステインなどの汚れ吸い込み汚れやすくなるなどの問題点がありました。
一方ポリリン酸ホワイトニングは従来歯を白くする効果があると言われている過酸化水素とポリリン酸を配合してある薬液を使用します。
過酸化水素が歯を白くし、ポリリン酸が歯の表面の汚れを落として同時に表面をコーティングする事で従来の痛みや脆くなるの弱点なしに歯を白くする事ができます。
ホームホワイトニングについてはプロによる施術が行われていないので、歯に均等に薬液が付かない、唾液が除去できずに薬液が流されるなど効果が薄い可能性があります。なので当院では歯科医院でホワイトニングをお勧めしています。
詳しいポリリン酸ホワイトニングについて知りたい方が居ましたら、当院のスタッフにお気軽に聞いてきださい。
皆さんで綺麗な美しい歯を目指しましょう。
ブライダル矯正|伊勢崎市で歯並び治療
2022年5月13日
こんにちは、歯科医師の今野です。
「ブライダル矯正」という言葉を聞いたことはありますか?
結婚式を前提として受ける「ブライダルエステ」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか。
ブライダルエステを受ける女性の割合としては、調べた企業により数値にばらつきはありますが、概ね半数~8割程度の花嫁さんが結婚式前に受けているようです。
人生に一度の晴れ舞台。できるだけ綺麗な姿で臨みたい、と願うのが女心です。
一方、「ブライダル矯正」という言葉はなかなか浸透していませんが、結婚式までに歯並びを良くして、最高の笑顔で式を迎えたい、という女性たちからの希望はよくお聞きします。
もともと前々から歯並びは気になっていたけど、結婚式を機に治したい、というきっかけとして受診される方もいらっしゃいます。
結婚式を前提にして歯並びをきれいにする「ブライダル矯正」という名前はあっても、実際に普通の治療との違いは実はあまりありません。
歯列矯正自体、歯を動かすには時間がかかるものですので、「来月式があって…」という相談にはなかなか応じられないのが事実です。
ですが、軽度な前歯のガタガタであれば半年程度で改善される場合もあります。
式までに完全に終わらせることができなくても、マウスピース矯正であれば装置が目立ちませんので、ある程度綺麗になった姿で、矯正を続けながら式を迎えることもできます。
患者さんのお口の中の状態によって、どのくらいの期間がかかるか変わってきますので、「大切なイベントの前に治したい」という方はぜひお早めにご相談ください。
むし歯が嫌いです
2022年4月23日
こんにちは、歯科医師の今野です。
突然ですが、わたしはむし歯が嫌いです。
こう言うと、「でも歯医者さんはむし歯がなくなったら困るのでは?」と言われることがありますが、それにしてもわたしは、むし歯を見るたびに哀しい気持ちになるのです。
わたしは健康な白い歯が好きです。
あの白く光沢のあるエナメル質、機能性を完全に体現したあの曲線美を見ると、その美しさにため息が出るほどです。あの溝や突起、そのすべてに機能的な意味があるのです。
それがむし歯になった途端、黒く淀んで大きく形態を損なった姿と化します。
痛みを訴えるころには救いのない姿になっていることすらあります。
わたしたちは、むし歯を「治療する」という言葉を使いますが、治療をしたからと言って、完全に元の姿に「治る」ことは決してありません。
むし歯で汚染されてしまった部分を削り取って、代わりに詰め物を入れたり、かぶせ物を作って歯の形を補うことは、例えばインフルエンザにかかった人が治療をして「治った」状態というよりも、むしろ脚を失った人に義足を、眼を失った人に義眼を入れているようなものです。
もちろん、元の状態に限りなく近づけるように全力を注いでいますので、治療後は問題なく噛めるようになります。ですが、同部位が再度むし歯になった場合には必ず以前より深刻な状況になっていきます。
そういった意味では、本当の意味でのむし歯の治療は、「予防」しかないと言えます。
「他の歯科医院で抜歯すると言われた。自分は絶対に抜きたくない。本当に自分の歯は抜かなければならないのか?」
そういって来院される方も時折いらっしゃます。
その中には、何とかすればまだ残せるのに…
という場合もあれば、本当に救いのない姿になってしまっている場合もあります。
その度に胸が張り裂けそうになります。
大切な歯を失う哀しみは計り知れません。
もっと早く来てくれていれば…そう思うことがしばしばあります。
わたしたちは、むし歯や歯周病を未然に防ぐ「予防歯科」に力を入れています。
「別に痛みがないから、歯医者には行かなくていいか…」
そう思っている方こそ、いらっしゃってください。
むし歯ゼロの健やかな未来を共に創っていきましょう。
味覚の形成|伊勢崎市の歯科医院
2022年4月12日
こんにちは。歯科医師の西澤です。
前回は食事の意義についてお話しました。
文字に書いてみると改めてヒトの体っておもしろいな~と感じました!さて今回は味覚の形成についてお話します。
まず舌の構造についてですが、大きくは形を変えたり、舌を左右に動かしたり細かい動きを実現させるため、4つの筋肉からできています。
その表面は、食物の摂取を行いやすくし、味を感じるための4つの乳頭と呼ばれる細かい糸状の組織に覆われています。
この乳頭には味を感じる「味蕾」と呼ばれる細胞が存在します。
この味蕾が味覚の大きな役割を担っています。
この味蕾は母親のお腹にいるとき(胎生3か月ごろ)から確認されるようになります。
この時期は羊水に含まれた栄養素を摂取し、味覚と嗜好性(食べ物の好み)の形成が開始されるといわれています。
味には、「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」といった5つの基本味があります。
味蕾で感じる情報は前回お話した視覚、嗅覚、味覚を駆使して食べてもよいものか判断しますが、子どもは「苦味」「酸味」を感じる野菜や酸味の強い果物など、もとから苦手とするものがあります。
歯で噛むとえぐみや苦味が出るピーマンやホウレンソウを嫌がってしまうのは仕方ないことなので、何度も経験することで徐々に慣れ、経験を重ねて色んな味を食べられるようになっていくと味覚は発達していきます。
食べないからといってすぐに嫌いなんだと決めつけずに、苦手な食材は食べやすいように切り方を変えたり、固さを調整したり、だしや調味料を使ってえぐみや苦味を和らげるように工夫できると味覚の発達の手助けができ、食べ物のバランスが整うことでより健康な体を作ることができます!
次回も味覚のお話をしていきます