妊娠中にお口の中に起こるトラブル
2022年12月24日
こんにちは、歯科医師の澤野です。
体調管理が難しい季節ですね。皆様どうぞご自愛くださいませ。
今回は妊娠中にお口の中に起こるトラブルについて一緒に考えていきましょう!
① 歯ぐきの腫れや出血
妊娠中は女性ホルモンの分泌が増えます。
それにより、お口の中の細菌が増える事があり、歯肉炎になりやすくなります。
その状態を放っておくと悪化してしまい、歯周病になる可能性があります。
歯周病になり歯周病菌が血液に入り込むと早産や低体重児出産のリスクが高まるので、注意が必要です。
② 口臭が強くなる
唾液の量が減少したり、女性ホルモンの分泌が変化したりする事で口臭が強くなる傾向にあります。
また、食生活が乱れたり、つわりによって十分な口腔ケアができない事も口臭の原因となります。
③ 虫歯ができやすくなる
つわりや食習慣の変化、唾液量の減少により、虫歯ができやすくなってしまいます。
妊娠中に気を付けて頂きたい事としては、歯周病や虫歯にならないように、口腔内の環境を整える事です。
つわりで口腔内のケアが辛い時は、小さなヘッドの歯ブラシで磨く、香料や味の強い歯磨き粉を避けるなどの工夫をしてみましょう。
また、どうしても磨くのが辛いときはぶくぶくうがいをしてできるだけお口の中の汚れを落とすようにしてみましょう。
ちなみに安定期(4~7か月)は歯科治療や検診に適している時期です。
後期に入ってお腹が大きくなったり、お子さんが生まれて忙しくなった後だとなかなか治療や検診を受けるのが難しくなると思いますので、何かお口の中に不安がある際は、この時期に相談しに来ていただくのがお勧めです。
妊娠中もお子さんが生まれてからも、お母さんのお口の中の環境はお子さんに大きく影響を及ぼします。
我々も全力でサポートいたしますので、普段よりお口の中の環境を整えていきましょう!
歯に色がつく|歯の着色
2022年12月5日
【どうして歯に色が付くの?】
皆さんこんにちは。歯科医師の澤野です。
今日は男女問わずお悩みの相談を受ける事が多い歯の着色についてお話します。
歯の着色の原因は大きく分けると外的要因と内的要因に分けられます。
外的要因としては、主に2つです。
① 飲食物やタバコによる黄ばみ(ステイン)
赤ワイン、コーヒー、紅茶、緑茶、チョコレート、カレーなどの色が強い飲食物やタバコを吸う事は、歯に着色を引き起こします。
歯の表面はぺリクルという唾液由来の膜で覆われているのですが、その膜に飲食物のタンニンやタバコのヤニが吸着する事で、歯が黄色くなってしまいます。
② 磨き残し
歯の汚れを十分に落とさず、歯垢が付いたままにして放置してしまうと、歯石となります。歯石は歯を黄色く見せるだけではなく、口臭の原因にもなります。
内的要因としても主に2つです。
① 生まれつき
歯の表面構造のエナメル質という部分が厚ければ厚いほど、歯は白くなります。
日本人は欧米人に比べてエナメル質が薄いので、欧米人に比べて歯が黄色く見えるのです。
② 加齢や薬の影響
加齢によって歯の黄ばみは目立っていきます。
また、薬の影響で歯が変色してしまう事があります。歯の形成期にテトラサイクリン系の抗生物質を大量にとると、副作用として歯の色が灰色がかったり、縞模様ができたりします。
さて、原因が分かったところで一緒に対策を考えていきましょう。
まずは当たり前ですが、色の付きやすい飲食物を避ける事は有効です。
また、正しくブラッシングを行うのも非常に大切です。歯の着色を落とそうとして、粒の大きい研磨剤が入った歯磨き粉を使用したり、力を入れてブラッシングするのは、エナメル質を傷つけてしまい、逆に歯の着色を進めてしまう可能性があります。
大切なのは、自分の歯の着色の原因を知った上で、正しく対処していく事です。ぜひ私達にお手伝いさせていただければと思いますので、歯の色に関してお悩みの際は、気軽にご相談いただければと思います。
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