子どもの受動喫煙は歯や歯ぐきにどんな影響を与えるの?
2026年01月23日
こんにちは、歯科医師の女屋です。
お子さまの歯を守るために、仕上げ磨きや甘いものの管理など、毎日気を配っている保護者の方は多いと思います。
しかし実は、お口の健康には 歯みがきだけでは防ぎきれない“見えない影響” があることをご存じでしょうか。
その一つが 「受動喫煙」 です。今回は、子どもの歯と歯ぐきを守るために知っておきたい、受動喫煙のリスクについてお伝えします。
○歯ぐきの黒ずみ(色素沈着)との関係
受動喫煙と子どもの歯ぐきの着色には関連があるとされています。
たばこの煙に含まれるニコチンやベンゾピレンなどの刺激物質が口の粘膜から吸収され、
メラニン色素をつくる細胞(メラノサイト)を活性化させることで、歯ぐきが黒く見えることがあると考えられています。
例えば、山形県で行われた調査では、歯ぐきに着色が見られた6~16歳の子どものうち、約70%に保護者の喫煙が確認されたと報告されています。
見た目の問題だけでなく、「子どもが煙の影響を受けているサイン」とも言えます。
○むし歯リスクの上昇
受動喫煙がもたらす影響は、歯ぐきだけではありません。
多くの研究で、家族に喫煙者がいる子どもは、そうでない子どもに比べて むし歯の発生率が高い ことが報告されています。
その原因として、次のような可能性が指摘されています。
①ニコチンがむし歯菌(ミュータンス菌)を活性化させる
②有害物質が歯の発育やエナメル質の形成を妨げる
③唾液をつくる組織にダメージが加わり、唾液の量が減る(=むし歯が進行しやすくなる)
まだすべてが解明されているわけではありませんが、受動喫煙がむし歯リスクを高めることは明らかになってきています。
お子さまの歯は、これからの人生を支える大切な「未来の財産」です。
受動喫煙について少し意識を向けることは、その大切な財産を守るための大きな一歩になります。
これからも、私たちはご家族が安心して笑顔で過ごせるお口の健康づくりを、丁寧にサポートしてまいります。
気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。








