味覚の形成|伊勢崎市の歯科医院
2022年04月12日
こんにちは。歯科医師の西澤です。
前回は食事の意義についてお話しました。
文字に書いてみると改めてヒトの体っておもしろいな~と感じました!さて今回は味覚の形成についてお話します。
まず舌の構造についてですが、大きくは形を変えたり、舌を左右に動かしたり細かい動きを実現させるため、4つの筋肉からできています。
その表面は、食物の摂取を行いやすくし、味を感じるための4つの乳頭と呼ばれる細かい糸状の組織に覆われています。
この乳頭には味を感じる「味蕾」と呼ばれる細胞が存在します。
この味蕾が味覚の大きな役割を担っています。
この味蕾は母親のお腹にいるとき(胎生3か月ごろ)から確認されるようになります。
この時期は羊水に含まれた栄養素を摂取し、味覚と嗜好性(食べ物の好み)の形成が開始されるといわれています。
味には、「甘味」「旨味」「塩味」「酸味」「苦味」といった5つの基本味があります。
味蕾で感じる情報は前回お話した視覚、嗅覚、味覚を駆使して食べてもよいものか判断しますが、子どもは「苦味」「酸味」を感じる野菜や酸味の強い果物など、もとから苦手とするものがあります。
歯で噛むとえぐみや苦味が出るピーマンやホウレンソウを嫌がってしまうのは仕方ないことなので、何度も経験することで徐々に慣れ、経験を重ねて色んな味を食べられるようになっていくと味覚は発達していきます。
食べないからといってすぐに嫌いなんだと決めつけずに、苦手な食材は食べやすいように切り方を変えたり、固さを調整したり、だしや調味料を使ってえぐみや苦味を和らげるように工夫できると味覚の発達の手助けができ、食べ物のバランスが整うことでより健康な体を作ることができます!
次回も味覚のお話をしていきます