歯科と栄養⑥
2022年01月18日
こんにちは。歯科医師の西澤です。
前回、キシリトール(代用甘味料)の良い点についてお話しました。今回、代用甘味料は万能なのかお話していきます。
代用甘味料は血糖値の変化を起こさないことや、むし歯の主な原因菌であるミュータンス菌の餌にならないことをお話しました。
むし歯になるかどうか何で変わるでしょうか?
実はむし歯菌は生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはいません。
むし歯菌をご家族や友人などからもらい、感染してしまう感染症の一つなのです。
また、感染しやすい時期というのもあり、これを歯科業界では「感染の窓」といいます。
1歳7か月から2歳7か月までの間にミュータンス菌に感染しやすいことを表したもので、歯の本数が増えミュータンス菌の住家も増えること、他の菌が少なく住みやすいこと、糖を摂取する機会が増えることが主な原因としてあげられます。
この時期に注意することが大切です。
具体的には、乳幼児本人にではなく、親御さんたちができることがあるとするなら、唾液がうつらないようにスプーンの共有をやめたり、冷まし方をフーフーしないように気を付けたり、もしくはキシリトールを用いてむし歯菌を活発にさせないことも有効だと思います。
成長期には部活などでスポーツが盛んになり、スポーツドリンク(500mlにスティックシュガー4本分)を摂取する機会が増えるなど、糖の摂取も増える時期なので、唾液の減る睡眠前に飲まないなどの摂取のタイミングに気を付けたり、水で薄めて糖の濃度を下げるなどしてむし歯菌を活動にも気を付けましょう!
次回は食事の意義についてお話します